ワイルドライフの画像
「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」「サッド・ヴァケイション」
「ユリイカ」などなど個人的にツボの青山真治監督の
映画『ワイルドライフ』
1997年製作かつあまり話題になっていない映画だが、
これが観てみるとすごくオモシロイ。
元ボクサーの酒井宏樹はパチンコの釘師をしていた。
毎日が同じことの繰り返し。
起きる時間、ビールを飲む時間、寝る時間など全て
毎日同じ。
しかし、ある事件の渦中に巻きこまれ、彼の日常に
変化が訪れる。
何故自分は左足からではなく、右足から歩き出すのか?
こんな些細な事を疑い出したら何もできなくなる。
ただ日常を疑い出すのはきっと日常に不満があるからだ。
そしてそれを見つめないから些細な事が気になる。
酒井宏樹は「今勝負かかっているんですよ。」との
言葉どおり、日常を根本から見つめた。
その時彼にスーパーマン的な力が宿る。
日常からの脱皮後、彼の新たな日常が始まる。
新しい日常が始まった彼に再びスーパーマン的な力が宿るのは
当分、いや、一生ないかもしれない。
大分抽象的に書いてしまったが、
この映画は笑わせようとする笑いじゃなくて、
こみあげてくる自然体の笑いもあるし、
ストーリも実は緻密で楽しめることこの上ない映画ですよ。
誰でも一生に一度は「勝負かかる時あるかもしれない」
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